世界をつくるということ (2)
さて、高校生の私は、まだ実家住まいでした。
割り当てられていた自分の部屋は、6畳の洋間。
教育熱心な両親の下に育ったので、
私の部屋の半分以上は、大きな勉強机と、
参考書や問題集がぎっしり詰まった本棚で埋め尽くされていました。
参考書や問題集がぎっしり詰まった本棚で埋め尽くされていました。
そして、勉強机のほかには、ロフトベッドが一つ。
それが、私の部屋にあったすべてでした。
面白くも美しくもない現実世界に嫌気がさし、
自分で自分の生きる世界を作ることを決めた私は、
唯一勉強道具(=現実)によって侵されていない
ロフトベッドの下に、
唯一勉強道具(=現実)によって侵されていない
ロフトベッドの下に、
もうひとつの「自分の部屋」をつくることにしました。
もちろんロフトベッドの下ですから、
スペースは1畳ほど。
それだけの限られたスペースだけれど、
いや限られたスペースだからこそ、
自分が本当に好きだと思えるものだけで
その空間を彩ろうと思いました。
ロフトベッドから下に向けて毛布を垂らし、
ロフトベッド下のスペースと、部屋の残りの部分とを
カーテンのように区切りました。
そのカーテンの内側に、テーブルランプとCDプレイヤー、
本やCD、大好きなバンドのポスター、ポストカード、
そしてちょっとしたおやつとドリンクを持ち込んで。
テーブルランプの光にぼんやり照らされながら、
好きな音楽に酔いしれて。
ただそこにいるだけで幸せだったのを覚えています。
当時、なけなしのお小遣いはほとんどCDに費やしていましたので、
ちょっとしたインテリア小物ですら自分では買えませんでした。
でも、好きなものだけをかき集めて作ったそこは、
まちがいなく私の理想の世界でした。
今思うと、これが私の世界観づくりの原点のような気がします。
次回に続きます。
ロフトベッドから下に向けて毛布を垂らし、
ロフトベッド下のスペースと、部屋の残りの部分とを
カーテンのように区切りました。
そのカーテンの内側に、テーブルランプとCDプレイヤー、
本やCD、大好きなバンドのポスター、ポストカード、
そしてちょっとしたおやつとドリンクを持ち込んで。
テーブルランプの光にぼんやり照らされながら、
好きな音楽に酔いしれて。
ただそこにいるだけで幸せだったのを覚えています。
当時、なけなしのお小遣いはほとんどCDに費やしていましたので、
ちょっとしたインテリア小物ですら自分では買えませんでした。
でも、好きなものだけをかき集めて作ったそこは、
まちがいなく私の理想の世界でした。
今思うと、これが私の世界観づくりの原点のような気がします。
次回に続きます。
